ワイドフィットテーパードパンツについて
ここ何日かずっと迷っていたことがある。
UNIQLO U 2020SSで展開されているセットアップのサイジングについてだ。
元々細いセットアップをUNIQLOで買うつもりは毛頭ない。
ファッション感度の高い層は須く皆そうであろうと思う。
UNIQLOやルメールがその辺りを意識したのか、単にトレンドに乗ったのかはわからないが、
今回Uからオーバーサイズのセットアップが出た。
ポリエステル100%のハリのある質感、リラックスフィットのシルエット。
これはいい、気に入った。Diorを着るほどではないが、パーカーで行くのは気が引ける。
そんなシチュエーションにぴったりである。購入を決意した。
ジャケットはMサイズを選択、特に迷う余地がなかった。
問題となったのはパンツである。このパンツなかなかの曲者で、
『どのサイズでもそれなりにフィットする』のである。
何度も試着した。店員は毎日同じ時間に同じ商品を持ってくる僕の顔を覚えたかもしれない。
SとMで死ぬほど迷う。Sの方がシルエットがスッキリしていて女子受けも良さそうだ。
店員の女の子もSサイズを勧めてくる。「これくらいの方が清潔感があります!」
葛藤の末僕が選んだのはMサイズである。
こちらのサイズの方が股下にドレープ感(股下に使うのに適切な表現かどうかは怪しい)がかかり、何ともいえない色気が出る気がした。こっちは何年もハイブラオタクをやっているんだ、UNIQLOのバイト店員ごときの清潔感なんて抽象的な言葉に惑わされてたまるか。
また、ジャケットとのサイズを合わせた方が『セットアップとしての完成度』が高いのではないかとも考えた。以前Balenciagaでバックロゴのオーバーサイズパーカーを見ながら店員と話していた際、彼は「普段Mサイズの人間がSサイズを選択するべきではない。たとえオーバーサイズの商品であったとしても、普段Mサイズを着ている人間にとって、デザイナーの意図する一番かっこいい着こなしができるサイズはやはりMなのだ」と言っていた。
同様の理屈はセットアップでも通用するはずだ。
ジャケットがMならパンツもMにするのがデザイナーの意図を汲んだ正しい選択であろう。
3990円のパンツではあるが、久々に心から納得のいく買い物ができた。
何回か着て気に入れば、パンツはもう1枚買い増しするつもりだ。
どうせセールになるしね、UNIQLOのワイドパンツ。
サイズ選びで迷われている人が多いと思う。
決断の一助になれば幸いである。